千歳市の地価上昇が全国トップに

2025年03月22日

千歳市の地価上昇が全国トップに——半導体関連の需要拡大が後押し

 

2025年の北海道内の公示地価では、千歳市が商業地の上昇率で全国トップ3を独占しました。これは、次世代半導体製造を手がけるラピダス(東京)の工場稼働に向けた土地需要の高まりが背景にあります。オフィスやホテル用地の取得が活発化し、関連企業の生産拠点や物流拠点としての工業地にも注目が集まっています。こうした地価上昇の流れは、道央圏の物流拠点である苫小牧市やデータセンターが集積する石狩市にも波及しつつあります。

 

特に商業地の価格上昇が顕著なのは、千歳市中心部に位置する「幸町3-19-2」「千代田町5-1-8」「錦町2-10-3」の3地点。いずれもJR千歳駅から近く、ホテルや飲食店が立ち並ぶエリアです。

物流倉庫や半導体関連企業の工場進出により、工業地の地価も全国的に見ても高い伸び率を記録しました。

 

また、住宅地の価格上昇率で全国1位となったのは富良野市の「北の峰町25-11」で、前年比31.3%の上昇率を記録しました。観光地としての人気の高まりや、宿泊施設・別荘需要の増加が要因と考えられます。

 

 

今後も、半導体関連企業の進出や物流需要の増加に伴い、千歳市を中心とした道央圏の地価動向に注目が集まりそうです。また、観光・リゾート需要の拡大により、富良野市をはじめとした観光地の住宅地価格にも引き続き注視が必要です。