HBC跡地

2025年02月04日

HBC跡地の様子

 

札幌市中央区北1条西5丁目の旧HBC本社跡地で進められている複合ビル建設計画の新名称が「アーバンネット札幌リンクタワー」に決定しました。当初の竣工予定は2024年2月でしたが、施工不良の影響により2年遅れの2026年6月に変更されました。

このプロジェクトは、地上26階、高さ約110.9mを誇る複合高層ビルの建設を目指しており、オフィス、ホテル、商業施設、インキュベーションオフィスなど、多様な機能を備える計画です。もともと2021年10月に着工されましたが、2023年3月に施工不良が判明しました。15階まで組み上げた鉄骨を撤去し、現在は建て直し工事が進められています。

事業主はNTT都市開発(東京都千代田区)、設計は久米設計(東京都江東区)、施工は大成建設(東京都新宿区)と、当初の体制を維持しています。名称には、ワーカーや観光客、地域住民など多様な人々が「リンク」し、交流や共創を通じて新たな価値を生み出すことへの願いが込められています。

環境への配慮も特徴の一つで、オフィス部分(3~16階)は「ZEB Oriented」認証(基準一次エネルギー消費量から40%以上削減)を取得しました。札幌市の建築物環境配慮制度「CASBEE札幌」ではAランクを達成し、使用電力は再生可能エネルギー由来で実質100%を目指しています。こうした取り組みが評価され、2024年3月には札幌市で3件目となる「ゼロカーボン推進ビル」として認定されました。この認定ビルに入居するテナントは、市から最大2億円の賃料補助を受けられる可能性があります。

ビルの敷地面積は約1,395坪(約4,606㎡)、延べ床面積は約1万8,456坪(約60,908㎡)です。鉄骨造および鉄筋コンクリート造の制震構造を採用し、地下2階、地上26階の規模となります。ホテル部分は約4,576坪(約15,102㎡)を占め、札幌の新たなランドマークとして期待されています。

施工不良による解体という困難を乗り越え、より強固で環境に優しいビルへと進化していることは注目に値します。完成後の姿がどのようになるのか、今から楽しみです。

 

HBC跡地

HBC跡地1

HBC跡地地図

HBC跡地